おもしろいセミナー講師の花ブログ

10年以上続けている「おもしろいライフプランセミナー講師の花ブログです。」

車椅子から見えたこと

車椅子目線というのがあるのを知ったのも今回の旅行の収穫です。
駅や空港の人ごみに入ると、
車椅子から見えるのは、忙しく行きかう旅行客の腰から下と床ばかり。
標高の高いスイスの山道でも、太陽や青い空は、
よほどがんばって首をうしろにそらさないと目に入ってこず、
目に飛び込んでくるものは、
下手をすると、石ころや、でこぼこの路面や、牛の乾いたフンや雑草ばかりです。
ですから、よほど自分で気持ちを引き立てないと、気分は否応なく沈んでしまいます。
でも、スイスのひとたちは、そんな車椅子乗りの心情を察しているのか、
大勢の方々が、ニッコリとほほえみかけながら、私をのぞきこんで、
がんばってね!、というエールを送ってくれました。
私も、車椅子のみじめったらしい日本人になるのはいやでしたので、
ウオーキング教室講師の時に使うウオーキング用のカウボーイハットを小粋にかぶり、
顔も、唇をちょっと横にゆるめながら、できるかぎり明るい顔で車椅子に乗って、
スイスのみなさんのあたたかい笑顔に、私も笑顔で応えながら旅を続けることができました。
写真は、グリンデルワルトからヨーロッパで一番長いロープウエイの終着地点:メンリッヘンの草原で
運よく出会ったアルペンホルン生演奏の人たちです。
3人ともそれなりのご高齢で、時々音がはずれるのも、
スイスの山のてっぺんで、車椅子に乗って聞くホルンにぴったりの感じがして、
とっても心があたたまり、元気をいっぱいいただきました。